誰かのためのブログ

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Sing Street

劇中で使われている曲がいい。

 

主人公たちが目当ての女の子を口説く為に、

MVの撮影に誘い、慌ててバンドを組む。

 

この映画に出てくる曲はほとんどが、主人公たちが作る。

 

思春期の葛藤や情熱が、そのままパッキングされたかのような曲たちは、

映画ながらどこかリアルで込み上げるものがある。

 

この映画のサウンドトラックは、

バンド”Sing Street ”のオリジナルアルバムかのようだ。

 

その中でも『Up』が一番好きだ。

 

こんな歌詞。

 

“Going up”

“最高だよ”

“She lights me up”

“君のおかげだ”

“She breaks me up”

“君のせいで傷つくこともあるけど”

“She lifts me up”

“君は僕をどこまでも連れてってくれる”

 

年上の彼女へ恋する少年の想いが詰まってる。

誰かに憧れることの切なさがメロディに乗って、

ストレートに伝わってくる。

 

 

主人公は兄貴から数々のアドバイスをもらう。


兄貴は言う、

誰かを口説くための歌なら、

真似事じゃなくて、オリジナル曲を作れ、と。


要は、想いを伝えるには形より何より、

自分の歌じゃないと意味がない、

と言うことだろう。

これは色々なことに当て嵌まる。


兄貴のセリフはほとんどが名言だ。

弟想いで、一言一句見逃せない。

 

 


僕にも2つ上の兄がいる。

 

いるが、仲は良くない。

ほとんどの価値観が合わない。

だからよく喧嘩して来た。

 

でも、

音楽だけは兄から多大な影響を受けた。

RadioheadOasisThe Libertines、Daft Pank、、、、

僕が今でも変わらずに好きなバンドは殆ど兄のCDラックで出会った。


中学、高校時代はこっそり借りてMDに録音し、聴きまくってた。

 

兄のCDラックが無ければ、

トム・ヨークの作った曲に救われたり、

こうしてツイッターで語りあったり出来なかったかもしれない。

 

それだけでも兄弟として生まれて良かったかな、と思う。


この年にして、やっと、ようやくそう思えるようになった。

 

 

 

話を映画に戻そう。

 

この映画はラブストーリーだ。

主人公の彼女への想いが描かれている。

 

でも、やっぱり、1番は兄弟愛だ。

 

兄は弟に思いを託す。

 

この映画を観て、強烈に思った。

“思いを託す”という行為は、素晴らしい。

見ていて気持ちいい。

だって、それは信頼関係の上にしか成り立たない。

 

その上で、自分が実現できなかった夢、

諦めきれなかった夢の続きを、任せるんだ。

 

その思いは、本当に素晴らしく、清々しい。