John Carney - 音楽は魔法だ。
ジョンカーニーは天才だ。
音楽の素晴らしさがギューーーっと凝縮された、
他に類をみない、唯一無二の映画を創る。
音楽は魔法だ、
この使い古された陳腐な言葉が、
映像と音楽を通じて、
キラキラと煌びやかに伝わってくる。
音楽好きにはたまらなく心地イイ。
感情が揺さぶられ、高ぶられる。
『ONCE ダブリンの街角で』では、
曲に魂が吹き込まれる様を、
『はじまりのうた』では、
人と曲が輝いていく様を、
『シング・ストリート』では、
曲が生み出される様を、
バンドによって奏でられる曲たちは、
人をつなぐものであり、人そのものの気持ちを切り取った刹那的なものである、
その刹那の熱い想いが、普遍的な色褪せない曲になるから、面白い。
それを眺めている僕も、
映画の主人公たちに感情移入し、興奮する。
シングストリートでは、兄弟の愛も見逃せない。
弟たちの船出を見送る兄は、
最大の理解者であり、指南役である。
葛藤の中にも築かれるその関係性に微笑ましく、羨ましい。
シングストリートのサントラを聴きながら、
そんな熱い想いがフツフツと湧き上がる、
この映画は音楽好きのための、映画だ。
それだけは揺るぎない。