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Radiohead - Let Down - いつか辿り着ける

移動中にLet Downを聴くのが好きだ。

この曲はトム・ヨークが移動にうんざりして作った曲らしい。

そんなに移動する事のない僕は、
この曲を聴きながら移動するのが心地いい。

今は久しぶりに沖縄に向かう飛行機の中。
訳あって韓国にもよく行く。

日本は島国なので外国へ行く時は飛行機か船で海を渡るしかない。

トム・ヨークの住むイギリスも同じだ。

飛行機は閉ざされた空間で狭くて、
自由に外へ出ることもできないから、窮屈だ。

トイレは狭くて、水は濁ってる。
手がすぐカサカサする。

機内食はそんなに美味しくないし、
客室乗務員を呼ばなければ何も出来ないところもなかなか苦痛だったりする。

天候が荒れてる時には席に座ってないといけない。
すごく揺れる時は、ホントに墜落するんじゃないかと思う。

ああ、無事に着いて良かったと、胸を撫で下ろしたことも数回ある。

しかも大幅に遅れる。

文句をたくさん書いてしまったけど、
そんなことをトム・ヨークも感じてたんじゃないかな、と思う。

ツアーなんか移動の連続だろう。
そんな中でモチベーションを保ちつつ、
最高のパフォーマンスを見せるのはすごく大変なことだと思う。

じゃあ、僕が乗る必要のない飛行機になんで乗るのかって言うと、
いろんなところを見て回りたいから。

日本じゃ見れない美しい景色が世界中にある。
信じられないほど広大な世界が広がってる。

世の中には見なくていいものも沢山あるけど、
見るべきものも沢山ある。

なるべく本物を見た方がいい。
レプリカよりも本物だ。


テレビで『脳みその外』という言葉を耳にした。

それは脳みその中では整理しきれない、
言葉に出来ないけど、
感じ取れる何かがある、
と、そういうことではないかと理解している。

つまり、僕らが移動をするのは、
自分の脳みその外を見つけに行くためではないだろうか。

それは、気分転換やリフレッシュだったり、
自分探しや放浪だったり、いろんな言葉に置き換えられて、
自分では抱えきれなくなった問題に対峙し、
困惑した僕たち自身を支える大切な要素になってる。


Let Downの歌詞には、こんな文がある。

『You know where you are with
自分の居場所は分かってるだろ

You know where you are with
自分の居場所は分かってるだろ

Floor collapses
崩壊する床

Floating
漂いながら

Bouncing back and one day
立ち直り、そしていつの日か

I am gonna grow wings
僕は羽を生やすんだ 』


凄くいい歌詞。

移動=憂鬱な状態

と考えることができる。

トム・ヨークや僕にとってもそう。
移動はただの無駄な憂鬱な時間だったりする。

でも、この歌詞は実は単なる移動が苦痛って話ではなくて、

日常に起こり得る色々な憂鬱なことも、

いつかは自分の羽で飛び越えて、

目的の場所に辿り着けるって、

そういう希望がある歌なんだと思う。

いつか終わるんだったら、我慢出来る。

そうやって羽を生やして飛んでいけるように、

臆することなく、歩いて行こう。